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国民年金の追納か、NISAか。私が迷って追納を選んだ理由


※ 本記事は個人の体験談です。年金制度や税金の扱いは変更されることがあり、状況によって最適解も変わります。実際に追納する場合は、日本年金機構・年金事務所・税務情報で最新条件を確認してください。
English note: This article is mainly in Japanese and shares how I thought about paying back deferred pension premiums versus investing through NISA.

📌 この記事でわかること

  • 学生納付特例の「追納」は何を意味するのか
  • 追納とNISAで迷ったときの比較ポイント
  • 追納のメリット・デメリット
  • 私が最終的に追納を選んだ理由
  • 追納する前に確認したいこと

学生時代に国民年金を猶予してもらっていた方、 社会人になってから「そういえばあれ、どうしよう」と 思ったことはありませんか?

私もそのひとりでした。

当時は学生で、毎月の国民年金保険料を払う余裕がなく、制度を使って納付を猶予してもらっていました。

その後、社会人になってから記録を見直したときに出てきたのが、

この分を追納するか。それとも、そのお金をNISAに回すか。

という迷いでした。

追納には「払った方がいい」という考え方もあれば、「その分を投資した方が増えるのでは」という考え方もあります。

私もかなり迷いました。

でも、最終的に私は追納することにしました。

この記事では、追納とNISAのどちらが正しいかを断定したいのではなく、私がどう整理して、なぜ最終的に追納を選んだのかをまとめます。

先にひとことで言うと
NISAは「増える可能性があるお金」、追納は老後の土台を埋めるお金だと考えて、私は追納を選びました。

先に結論

私の結論は、こうです。

  • 私は最終的に、国民年金を追納することにしました
  • NISAの方が、将来お金が増える可能性はあると思った
  • でも、追納は公的年金の穴を埋める意味があると感じた
  • 私は、まず老後の土台を整える方を優先したかった

投資で増やすことも大事です。

ただ、私はNISAを主力にしつつも、学生時代の年金の穴が残っている状態をそのままにするのは、少し落ち着かない感じがありました。

だから最終的には、攻める前に、まず守りの土台を埋めるという感覚で追納を選びました。

学生納付特例は未納ではない

まず大事なのは、学生納付特例は単なる未納とは違うということです。

日本年金機構によると、学生納付特例制度は、学生で保険料を納めることが難しい人が、申請により在学中の保険料の納付を猶予してもらえる制度です。1

また、日本年金機構は、学生納付特例の承認を受けた期間は、老齢基礎年金を受け取るための受給資格期間には算入される一方で、追納しない限り年金額には反映されないと案内しています。1

つまり、学生納付特例の期間は、

カウントされること

  • 老齢基礎年金の受給資格期間
  • 障害基礎年金などの要件に関わる期間

そのままでは反映されないこと

  • 将来の老齢基礎年金額
  • 満額に近づけるための納付済期間

ここを知ったときに、私は「ただ猶予されて終わり」ではなくて、あとで埋めるかどうかを自分で決める制度なんだと理解しました。

学生納付特例の期間は、原則10年以内であれば追納できます。また、承認を受けた期間の翌年度から起算して3年度目以降に追納する場合には、加算額が上乗せされます。2

追納とNISAをどう比べたか

追納NISA
役割穴を埋めるお金増える可能性のあるお金
増え方制度で決まる相場次第で増減
特徴老後の土台を整える長期の資産形成
税制メリット社会保険料控除あり運用益が非課税
一言守りの土台攻めの資産形成

どちらが正解ではなく、役割が違う。

私が迷ったのは、「追納」と「NISA」が、役割の違うお金だと分かっていても、実際には同じ家計から出ていくからです。

NISAの方が、うまくいけば資産が大きく増える可能性はあります。

実際、若いうちから長く積み立てるなら、投資に回した方が期待値が高いと考える人が多いのも自然だと思います。

でも私は、NISAを「増える可能性があるもの」、追納を「埋めておきたい穴」と見ました。

ここは投資効率だけではなく、気持ちの置きどころも関係していたと思います。

ざっくりシミュレーション

数字のイメージがないと比べにくいので、かなり単純化した例を置いてみます。

前提

  • 国民年金保険料は令和8年度の月額17,920円
  • 1年分の追納額は 215,040円(17,920円 × 12カ月)
  • NISAは同じ215,040円を年率5%で運用したと仮定
  • 税負担の軽減は、所得税10%+住民税10%=合計20%の人を例に試算
  • 老齢基礎年金の満額は令和8年度で年額847,300円

この前提だと、学生納付特例1年分を追納した場合、将来の老齢基礎年金は年額でおよそ21,000円強増える目安になります。

ここで注意したいのは、NISAは今から何年後の資産額、追納は受給開始後に何年受け取るかの累計を見ていることです。完全に同じ条件の比較ではありませんが、それぞれのお金の性格をつかむための目安として置いています。

また、追納した215,040円は社会保険料控除の対象なので、税率20%で考えると、その年の税負担がざっくり約43,000円軽くなるイメージです。3

ここでの税効果はあくまで例です。実際は、所得税率・住民税・扶養状況などで変わります。

ここでいう「追納」の金額は、税控除で軽くなる分と、将来増える年金額を合計したイメージです。つまり、今すぐ手元に戻るお金ではなく、「税金が少し軽くなること」と「老後にもらえる年金が増えること」を合わせて見ています。

投資元本(共通)
約21.5万円
1年分の国民年金保険料
追納の税控除効果
約4.3万円
所得税・住民税20%の場合
NISA: 今から10年後
追納: 受給開始後10年累計
NISA: 今から20年後
追納: 受給開始後20年累計
NISA: 今から30年後
追納: 受給開始後30年累計
💹 NISA(年率5%運用)約35万円約57万円約93万円
🏛 追納(年金増+税控除の合計)約25万円約46万円約68万円
└ うち税控除(約)4.3万円4.3万円4.3万円
└ うち年金増(約)約21万円約42万円約63万円

前提条件

  • 元本:約215,040円(令和8年度・1年分の国民年金保険料)
  • NISA:年率5%で複利運用(税引後)
  • 税控除:所得税10%+住民税10%=合計20%の場合の概算
  • 年金増額:1年分の追納で年約21,000円増(令和8年度の老齢基礎年金満額847,300円をもとに試算)
  • ※実際の結果は運用状況・個人の税率・受給期間により異なります
  • ※NISAと追納は比較の起点が異なります。NISAは「今から何年後の資産額」、追納は「年金受給開始後に何年受け取ったかの累計」です

それでも私は、

  • NISAは相場次第で増減すること
  • 追納は公的年金の土台を埋めること
  • 先に穴を埋めた方が、自分の気持ちが落ち着くこと

を重く見て、追納を選びました。

追納のメリット

1. 将来の老齢基礎年金が増える

追納のいちばん分かりやすいメリットは、将来の老齢基礎年金額が増えることです。

学生納付特例の期間は、追納しないと年金額には反映されません。

そのため、私は「年金の土台を満額に近づける」という意味で追納を前向きに考えました。

2. 老後資金の守りを固められる

私はNISAも使っていますし、老後資金づくりに投資は大事だと思っています。

ただ、投資だけに頼るのではなく、

  • 公的年金
  • NISA
  • 現金

のように、複数の柱があった方が安心しやすいタイプです。

追納は、増やすためというより、老後の下支えを整えるお金だと感じました。

3. 社会保険料控除の対象になる

追納した国民年金保険料は、社会保険料控除の対象になります。

国税庁も、自己または生計を一にする配偶者その他の親族の社会保険料を支払った場合には、一定の条件のもとで社会保険料控除を受けられると案内しています。3

もちろん、払った金額がそのまま戻ってくるわけではありません。

それでも、追納した年の税負担を少し軽くできるのはメリットだと思いました。

4. 期限切れになる前に終わらせられる

私は、結婚や出産などでこれからまとまったお金が必要になる前に、払えるものは払っておきたい気持ちがありました。

追納には期限があります。

「いつかやろう」と思っているうちに10年が過ぎてしまうより、今のうちに整理してしまう方が、自分の性格にも合っていました。

追納のデメリット

1. 今の現金が減る

いちばん大きいデメリットは、短期的には家計からまとまったお金が出ていくことです。

生活防衛資金が少ない人や、近いうちに大きな支出がある人にとっては、追納より先に現金を守る方が大事な場合もあると思います。

2. NISAに回した方が増える可能性がある

ここは、私もかなり迷ったところでした。

NISAで長期積立をすれば、結果として追納以上に資産が増える可能性はあります。

特に若いうちは、投資期間を長く取れるので、この考え方にはかなり説得力があります。

3. 元を取るまでには時間がかかる

追納は、払ったお金がすぐに戻ってくるものではありません。

年金額が少しずつ増えていく仕組みなので、受け取り期間が長いほど意味が大きくなります。

そのため、投資のように「期待利回り」で見ると、優先順位が人によって変わると思います。

4. 全員にとって正解ではない

私は追納を選びましたが、これは全員におすすめしたいという意味ではありません。

たとえば、

  • 生活防衛費がまだ少ない
  • 借金返済を優先したい
  • 近いうちに大きな出費がある
  • NISAの積立を先に軌道に乗せたい

という人なら、追納を急がない選択も十分あると思います。

私が追納を選んだ理由

私は最終的に、追納することにしました。

理由はいくつかありますが、いちばん大きかったのは、老後資金の土台を整える方を先にやっておきたかったからです。

NISAは今後も続けていきます。

でも、NISAは相場の影響を受けますし、自分で積み上げていく資産です。

一方、公的年金は老後の毎月の収入につながる土台です。

私はその土台に穴がある状態を、できれば埋めておきたいと思いました。

それに加えて、私は長生きリスクに備える意味でも、追納の方が自分に合っていると感じました。

長く生きるほど、毎月入ってくる公的年金の価値は大きくなります。

投資で増える可能性を持つことも大事ですが、私は「長生きしたときに困りにくい土台」を先に厚くしておきたい気持ちがありました。

また、これから結婚や出産などで家計が大きく動く可能性を考えると、今のうちに片づけておいた方が安心だとも感じました。

つまり、私にとって追納は「お得かどうか」だけではなく、将来の自分に対する安心材料だったんだと思います。

追納前の確認リスト

これから追納を考えるなら、私はまずこのあたりを確認したいです。

  • 学生納付特例・猶予の期間があるか(ねんきんネットで確認できます)
  • 追納できる期限が残っているか(原則10年以内)
  • 追納する場合の金額はいくらか(加算額がつく場合あり:3年度目以降)
  • 生活防衛資金を減らしすぎないか(まずは現金の確保を優先)
  • 近いうちの大きな支出に影響しないか(結婚・出産・住宅など)
  • 社会保険料控除を使えるか(追納した年の確定申告で申請)

日本年金機構は、ねんきんネット上で、追納等が可能な月数や金額を確認できると案内しています。4

私は、記録を見るだけでなく、必要があれば年金事務所で確認するのが安心だと思っています。

公式リンク

今回は、主に次の公式ページを見ながら整理しました。

追納とNISAは、どちらかが絶対に正解というより、今の家計でどちらを先に整えたいかの問題でもあると思います。

私は、NISAで増やすことを続けながら、先に年金の穴を埋める方を選びました。

同じように迷っている人にとって、自分の判断軸を整理するきっかけになればうれしいです。

Footnotes

  1. 日本年金機構「国民年金保険料の学生納付特例制度」(2026年5月28日確認) 2

  2. 日本年金機構「国民年金保険料の追納制度」(2026年5月28日確認)

  3. 国税庁「社会保険料控除」(2026年5月28日確認) 2

  4. 日本年金機構「『ねんきんネット』による追納等可能月数と金額の確認」(2026年5月28日確認)